Nov 4th 15
ラグビーWCでベスト15に選ばれる大活躍をした五郎丸選手の「五郎丸ポーズ」で有名になった「ルーティン」。
(大会中何度も解説されていたのでインプットされましたね)
ここ最近のスポーツイベントだけでも、世界体操6連覇の内村航平選手、フィギアスケートの羽生結弦選手などが競技前に行っており、見受けるたびに「ルーティン」の言葉が意識されました。
「ルーティン」の言葉の意味は「決められた動作、一連の動き」で、ルーティンワークでもお馴染みの言葉。
古くはイチロー選手で有名になった言葉ではありましたが、ゲン担ぎのように捉えられがちな「決まった動作、一連の動き」が、なぜアスリートのメンタルトレーニングで取り入れられているのでしょうか。
「結果を出す」というここ一番の緊張状態の中で、冷静さを保ち集中力を高める事は簡単ではありません。
身体の反応として緊張するとやる気スイッチである交感神経が高ぶり、やる気マンマンになる、 と、ちょうどいい状態で動作に入ればいいのですが、そこからさらに緊張してしまうと力が入り過ぎたり、邪念が入ったりすると集中力が低下してよいパフォーマンスをあげることが難しくなります。
そこで、いつもと同じ決められた動作を集中して行う事で、脳が「いつもと同じだぁ」と感じて、ペースを乱すことなくパフォーマンスに入ることができる。
なんだか脳をだましているようですが、意識よりも身体の動きを優位に持っていくことで
本来、自分の意志でコントロール出来ない神経系を動作から遠隔的にコントロールしていると感じられるのです。
淡々と粛々と動作をする中で生まれる静かな時間、その時自己の状態を見つめる客観性が外的刺激にも惑わされない状態に保ってくれるのかもしれません。
メンタルトレーニングであるルーティンの事を書いていて感じたのは
「武道の礼で始まり礼で終わる」精神。
日本人は古くからそういう型「ルーティン」を持っていましたね。
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