![CI・ブランド戦略 [ コアコード株式会社 : コラム ]](../../img/whiteboard.jpg)
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Jul 7th 15
お家騒動にとりあえずの決着をつけた大塚久美子社長は、リブランディングをスタートさせた。
ブランドネームから"家具"を外し、新スローガンには「幸せをレイアウトしよう」とうたい、
家具屋からインテリア全般、さらには居住空間全般への商品・サービス提供を想起させている。
新たに開発されたロゴのデザイン、ブランドカラーは、基本要素を継承しつつ、従来とは全く異なる企業イメージを感じさせる。
お家騒動で毀損したブランドイメージを再生するだけではなく、"刷新する!"という強い思いが
うまく反映されたブランド戦略といえる。
7月3日(金)の新聞の全面広告で新しいロゴで「のりかえ特割」として中古家具の買い取りサービスを宣言した。
こうしたサービスがなくても家具が売れてきたことの方が不思議に思うが、販売活性化にはインパクトがあるだろし、何より下取りする家具に対して、リユースやリサイクル等して「大切に取り扱う」という事を広告で伝え、
エコロジーはもちろん、家具に対する思い、それを使用してきた人に対する配慮が感じられ、
野暮な新ブランドのロゴやスローガンの説明など一切ない。
この広告の内容そのものが、新生OTSUKAを象徴しているように感じる。
ブランディングの背景は一般に知られることはあまりないが、"大塚家具"のお家騒動は、多くの人々の関心事であっただけに、企業ブランド戦略の好事例として、後世に語り継がれるような成功を果たす事を祈っている。
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