Feb 7th 14
アクリフーズ群馬工場で製造した冷凍食品から農薬が検出された問題は、
1月25日に従業員の男が逮捕され事件としては決着したといえますが、アクリフーズが損なった信頼を回復するには、多くの時間を必要とすることでしょう。
アクリフーズは、2001年に起きた雪印乳業の集団中毒事件を契機に冷食部門が分社化され雪印冷凍食品株式会社として誕生、
翌年社名をアクリフーズに変更、その後ニチロ(現マルハチニチロ)に買収され今日に至っています。
実は、コアコードはアクリフーズの誕生に関与しています。
現在も掲げられている企業理念、事業ビジョン、社名、シンボルマーク、スローガンの開発がその成果の一部です。
2002年、退路を断たれた若手社員数名と社長を中心に真剣に話し合い、
将来への想いを理念、ビジョンに結実させた時のことを今でも鮮明に思い出します。
その後、アクリフーズはスローガン「だいじなひとに食べさせたい」を
消費者に対するブランドの約束として定評を獲得し次第に冷食売り場で確固たるポジションを獲得してきました。
このスローガンに込めた想いと決意は、今回の事件があったとしても、社内で揺らぐことはないと私は確信しますが、
残念ながら社会は、当分アクリフーズの商品に対する安全性に不安を感じざるをえないでしょう。
とても残念ですがブランドは大きく毀損しました。
前回のコラムで指摘しましたように、性悪説でコンプライアンスを強化するのではなく、
正規・非正規にかかわらず、すべての従業員に今一度「だいじな人に食べさせたい」に込めた想いを浸透させ、
そこに根ざした日常の仕事に対する責任と使命感、そして誇りを醸成して
二度と今回のような不祥事が生まれない風土を培ってもらいたいと思います。
決して容易なことではありませんが、今こそ、インターナルブランディングが必要なのではないか、と思います。
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