Dec 24th 13
ホテル、百貨店、宅配事業会社さらには鉄道会社と、
顧客さらには社会を欺き信頼を損なう不祥事が相次いでいます。
こうした問題が発生するたびに、多くの企業では組織のコンプライアンスが強化されてきました。
では、コンプライアンスを厳しくすることで毀損したブランド価値が回復するでしょうか。
コンプライアンスのバックボーンはどちらかというと性悪説です。
人間はミスや不正を起こすものだ、だからリスク管理をもっと強化し未然に防ごう、
というのがコンプライアンスの準拠する考え方です。
「コンプライアンスを強化すること」で、ブランド価値がこれ以上に毀損することは防げるかもしれません。
しかし、そのことと「ブランドを育成していくこと」とは正反対のベクトルです。
コンプライアンスの強化は、
従業員一人ひとりがブランドを大切にし、一層お客様に支持され、期待され結果としてブランド価値が高まるよう新たなことに挑戦する、
といったある意味リスクのある行為、行動の抑制をもたらすことが懸念されます。
そもそもブランドを大切にするしっかりした意識が社内で共有されていたら、
こうした不祥事は未然に防げるのではないでしょうか。
むしろコンプライアンスを高めるためにも、ブランド意識を組織のなかで高め共有することが
有効だということが言えるのではないでしょうか。
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