Apr 15th 10
パナソニックグループのサンヨー電機が、ブランドビジョン(のスローガン)、”Think GAIA”を4月10日から掲げなくなりました。
http://jp.sanyo.com/news/2010/04/10-1.html
ニュースによると、その理由として、社内にこの思想が浸透したこと、そしてこの表現がパナソニックグループの100周年ビジョンの方向性を示す表現―「環境革新企業」と同一の方向であり、表現の重複を避けるという2点を挙げています。
このスローガンを採用した当時、サンヨー電機の経営のごたごたがありました。勝手な憶測ですが、「社内外に残っている経営的な不評の記憶を一掃したい」とか「グループ経営を強化したい」といったことが、スローガンを掲げなくなった背景にありはしないでしょうか。
Eneloopをはじめとした商品開発から組織活動全体に及ぶ環境重視の姿勢が、SANYO =”Think GAIA”=「環境へ先進的に注力しているメーカー」というブランド・イメージをようやく形作り始めたところだったので残念です。
確かに、グループ内で商品・事業分野で重複があり、長期的にパナソニックとSANYOの2つのブランドをどのように方向付けて育成するのか、簡単ではないと思います。
ただ、今回の決定は、SANYOブランドの資産価値を損ねることになるのではないか、と懸念します。このコラムをお読みいただいた方のご意見をお待ちしています。
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