Oct 18th 07
「何をブランディングするか」その違いにフォーカスしてみましょう。まず「企業ブランド」の大きな役割はなんといっても[信頼]を証明する!ということですが、そこに必要な要素が、どのような信頼や期待をされるのかという、つまりその企業の個性です。ですからそれは各企業により当然違います。(と言うか、違って当たり前。でなきゃブランドの意味がないですね)。企業の個性とは、堅苦しく言うと、信頼や期待を裏付ける「企業としての固有価値」です。この固有価値を決める要素は、信念、使命感、存在意義、価値観、組織文化特性、提供価値、特定の顧客、事業定義など様々で、企業により異なります。
一方、「商品/サービスブランド」は、「商品/サービスとしての固有な提供価値」、つまりその商品/サービスがどのような対象顧客に、どのような価値や効用を提供できるかをブランディングします。その際、ブランドロイヤリティを最も持ってもらいたい顧客を明確にすることが重要です。その上で、その顧客にとって選択対象候補となる競合ブランドとの差別化やポジショニングを図ることが大変重要です。
もしも企業ブランドと商品/サービスブランドとを同一にする戦略を選択する場合(ex. デル、キューピー、多くの銀行など)は、「誰に」×「何を」×(企業 商品/サービス)の要件を満たし、企業ブランドと商品/サービスブランドに齟齬のないブランディングが求められます。
「CI・ブランディング」一覧へ